2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

フリート・フォクシーズ『Helplessness Blues』

3年ぶりの2nd。何と清涼な世界。無国籍な音に包まれて何とも言えない幸福感に浸ることが出来る。 英国トラッド+ハーモニーということでフェアポート・コンベンション+ブライアン・ウィルソンといってしまえばチープだが、何故このバンドに鈴木慶一が即反応…

曽我部恵一『PINK』

春を待つ曽我部恵一の10周年新作。曽我部恵一といえば『Love City』だと思うが、そこに迫っているかどうかという一点で聴いてみた。若干軽い。軽いというのは詞が軽いという意味で、音の方は中盤の『愛と苦しみでいっぱい』くらいから随分と調子を上げてくる…

トッド・ラングレン『Todd Rundgren's Johnson』

師匠の新作はロバート・ジョンソンのカバー集。最近の師匠はこのカバーか旧作の丸ごと全曲演奏ライブに熱心で、これも出るべくして出た作品だが、それにしても国内発売はないし装丁も悲しい程シンプル。お金なさそうだなあ。これでいいのか。でも師匠だから…

キャプテン・ビーフハート『烏と案山子とアイスクリーム』

雄弁だなあ。先日亡くなったキャプテン・ビーフハートの82年リリース最終作。何故か買い逃していたが、タワー・レコードの再プレスが出ていたので満を持して購入。後期のビーフハートも本当にカッコいい。 『シャイニー・ビースト』以降の作品は基本的に音が…

ザ・ハイ・ラマズ『Talahomi Way』

4年ぶりの新作。前々作より続くオーガニック路線は前作の『カン・グラッダーズ』である程度の完成を見たように思うが、そこを更に追求したとても美しい作品。細野晴臣もそうだが、ブライアン・ウィルソンの影響下にあるアーティストが今世紀に入って放ってい…

高野寛『カメレオン・ポップ』

前作『Rainbow Magic』は久々に買った高野寛の作品だった。pupa以降吹っ切れた感じもあって今の状態はとてもいいと思うが、今回の新作でも好調は維持している。 基本的に抑えめの音、というよりくぐもり気味のミックスでこれがとても快適。初めての全編一人…

細野晴臣『HoSoNoVa』

出た!新作!渋い! 前作から4年ぶり。『HOSONO HOUSE』以来38年ぶりの全編ボーカルアルバム。ゲストも豪華。物腰は緩やか。ここへ来てこの充実ぶり。かつ帰還も意味する地に足の付いた音の数々。脱帽ですねえ。 徹子の部屋にも30年ぶりに出ていたが、お祖父…

salyu × salyu『s(o)un(d)beams』

コーネリアス全面プロデュースの作品。こいつは楽しみにしていたが、憂鬱な気分を吹っ飛ばす快心の出来。ほぼコーネリアスの新作といっても過言ではない。 salyuという人はよく知らなかったがYou Tubeで見たら『新しいYes』の人なんですね。元々はリリィ・シ…

大滝詠一『ナイアガラ・カレンダー’81』

長かったナイアガラとの旅もこれが最後。81年リミックス盤だ。こちらは買い直しとなる。音はスッキリ。音圧は控えめ。81年はロンバケが出た年でもあるので、もう大滝詠一自身は次のモードに入っているが、この作品からは先に書いたように延長線上にある。そ…

ナイアガラ・フォーリン・スターズ『レッツ・オンド・アゲン』

ナイアガラ最末期のノベルティ路線決定盤。78年11月の本作リリースを最後に第1期ナイアガラは終焉を迎える。ご苦労様でした。 実質多羅尾判内楽團のVol.3にあたるため、音頭と銘打ってはいるがエレキ・インスト路線の色合いも濃い。御大のセルフ・カバーもあ…

砂原良徳『liminal』

10年ぶりのオリジナル・アルバム。傑作!こんなにカッコいい人がまだいるんだ。 前作『Lovebeat』を超える作品は難しいとも言われていたが、非常にストイックにかつ鋭い音での復活だ。間に映画のサントラを挟んでいるのであまり久しぶりという感じもしないが…

大滝詠一『デビュー』

78年リリースのベスト盤。レコード会社の意向でファン投票により選ばれた楽曲をミックス違いや新録で新たに蘇らせた作品。今回のボックスの目玉と言われている。 収録時間が31分という短さ。少し驚いたが例によって内容が濃いのでいいか。前半はMONOミックス…

大滝詠一『多羅尾判内楽團Vol.2』

78年リリースのエレキ・インスト第2弾。Vol.1が意外にもタイトで良かったので安心して聴いたが、こちらは波の音をバックに曲が全部繋がっている。Vol.1ほどのタイトさはないが、間髪入れず次々演奏していく様は刺激的。曲もコンパクトなので収録時間も前回同…

大滝詠一『ナイアガラ・カレンダー’78』

77年年末リリース。ここで久しぶりの正規タイトルが来た。このアルバムは81年盤が最後に控えているので音の聴き比べは後日。買い直しになるが、持っていたのは81年盤だな。 1年間を一月づつ曲にしていく趣向のアルバムで、それぞれの季節テーマに沿った楽曲…

大滝詠一『多羅尾判内楽團Vol.1』

77年リリースのエレキインスト第1弾。ここまで来るとかなりマニアックになってくるが、これも思った以上に「聴ける」アルバムだった。音がタイトなんだな。ある意味ワールド・シャイネスやティン・パンにも近い。 ベンチャーズやサーフものに惹かれる気持ち…

シリア・ポール『夢で逢えたら』

同じく77年リリース。ナイアガラが別アーティストを扱うアルバムはもっとあってよかったはずだが、実質シュガーベイブとこれくらい。松本隆以降はっぴいえんど組が大挙歌謡曲に押し寄せてくるのは80年代まで待たなければならないが、その先駆けのようなアイ…

大滝詠一『ナイアガラCMスペシャル』

77年リリース。これも企画盤なのでなめてかかっていたが、これは強烈。トッド・ラングレンの『魔法使いは真実のスター』A面は短い曲がひと繋がりになっためくるめく大組曲だが、それに似た短編毒の連続技だ。それぞれの曲がCMということで恐ろしくポップなの…

大滝詠一『ゴー!ゴー!ナイアガラ』

同じく76年リリース。ラジオ番組のサウンドトラック的な意味合いの企画盤というイメージがあったが、普通に大滝詠一の曲が沢山入ったアルバムなんだな。 同時代を体験していないので番組がどのようなものだったかは知る由もない。ただ当時の面影は様々な文献…

『ナイアガラ・トライアングル Vol.1』

76年リリース。山下達郎、伊藤銀次と共に曲を持ち寄って出来たオムニバス。坂本龍一が沢山ピアノを弾いている。以前サウンドストリートで山下・坂本ご両名そろい踏みの楽しい回を聴いたが、当時はずっと一緒に遊んでいた仲間だったようだ。ある意味、結成し…