2014-01-01から1年間の記事一覧

トッド・ラングレン『At The BBC 1972-1982』disc 1

トッド・ラングレンのアーカイヴ・シリーズからBBCに残した音源をBOX化した作品が出ました。国内仕様盤を注文していたんですが、度重なる発売延期でなかなか手元に届かないので、もしや国内盤の発売そのものが中止になったのでは?と思っていたところ、あっ…

白井良明『FACE TO GUITARS』

白井良明の新作はインスト中心と聞いていたので、少し構えて聴きました。前作が様々なゲストを迎えた傑作だったので、果たして次はどう来るか。前作リリース時点で本人のコメントにもありましたが、前作にもあったインスト曲に次作へのヒントがあるとのこと…

鈴木博文『後がない』

6年ぶりのソロアルバム、ということで還暦を祝して『後がない』とは何とも皮肉なタイトルです。前作『凹凸』との間にいくつかライブ盤がリリースされていたり、自主制作で様々なリリースがあったりと、活動は非常にコンスタントですが、ムーンライダーズのメ…

ムーンライダーズ ライブ『Ciao! Mr. Kashibuchi』

12/17、かしぶち哲郎の一周忌に行われたムーンライダーズの復活ライブに行ってきました。もう二度と観れないと思っていましたし、これが最後かもしれませんので、しっかりと記憶にとどめようと足を運びました。 セットリストは下記の通りです。 M-01 Frou Fr…

クルー・トゥ・カロ『One Way , It's Every Way』

これはいい!先日高橋幸宏のEveryday Musicで紹介されたオーストラリアのエレクトロニカのアーティスト2005年の作品。聴いてすぐAmazonで注文してしまいましたが、自分の耳に狂いはなかった。なかなかの掘り出し物です。 1曲の中でリズムが目まぐるしく変わ…

直枝政太郎『東京ゴジラ』

昨年はカーネーションデビュー25周年ということで様々な企画が立ち上がりましたが、デビュー前の音源をケラの熱い要望で復活再始動したナゴムからリリースしたのが本作です。正直言ってデモテープ集の域を出ないのでファン以外にはきついと思いますが、耳鼻…

Controversial Spark『Section 1』

鈴木慶一という存在は相対的に浮き上がってくるものだと思います。 ムーンライダーズ活動休止後の活動がここへ来て活発化し始めていますが、まずは鈴木慶一の新バンドのフルアルバム、その後今月来月で鈴木博文、白井良明と続いてかしぶち哲郎のトリビュート…

キース・リチャーズ『Talk Is Cheap』

キース、ミックと五木寛之の対談は何かにつけて読み返すんですが、先日もたまたま読み返す機会があって、その中で本作に関する話題が少しだけ出てきます。「Talk Is Cheapというタイトルが気になっていたんですが・・」「意味はないんだ」といったくだり。そ…

ロキシー・ミュージック『Heart Still Beating』

82年のパリでのライブを収録した作品。この後解散してしまいますが、観客の歓声を聞く限りまさに絶頂期だったことを思い知らされます。 収録曲は各アルバムからまんべんなく選ばれていますが、やはり何といっても「Avalon」に尽きてしまうと思います。初期、…

大貫妙子『One Fine Day』

05年リリースの本作は随分前にラジオで耳にしてずっと気になっていた作品でした。どの曲だったか覚えていませんが、恐らく前半のどれかだと思います。 感覚的には晩年のローラ・ニーロのような落ち着いた成熟味を感じます。楽器の鳴りが非常にいい。アレンジ…

坂本龍一『GEM』

02年にリリースされたベスト盤は3組ありましたが、その初回盤の応募券を送るともらえた非売品ディスクがあったそうで、それが本作となります。存在すら知りませんでしたが、中古屋にサクッとあったので少し躊躇した挙句に手にとりました。非常に興味深い内容…

ジェイソン・フォークナー『Author Unknown』

ジェリーフィッシュはアンディ・スターマーとロジャー・マニングだけかと思っていましたが、この人もやっぱりいいですね。最高でした。 元ジェリーフィッシュのギタリストだった人が96年にリリースした1st。1枚目で脱退したのは知っていましたが、その後の活…

ジョージ・ハリスン『ジョージ・ハリスン帝国』

ラスト。75年リリース。これは思った以上に良かった。 『Living In The Material World』でジョージは終わったのかと思っていましたが、案外と本作はいい意味でAOR風味が効いていていい作品でした。デヴィッド・フォスターが参加しているというのもひとつの…

ジョージ・ハリスン『Dark Horse』

ジョージ・ハリスンの場合、時々カチッとピントが合う瞬間があって、今回の場合は「Far East Man」にとどめを刺すと思います。この曲はロン・ウッドとの共作ということもあるでしょうが、この何とも哀愁に満ちた旋律にはやはり持ってかれてしまう。魅力的な…

ジョージ・ハリスン『Living In The Material World』

73年リリース。第一印象はとても地味でした。 通して1時間弱なんですが、最近耳が持たないのでアナログよろしくA面で一回休んで聴いてみました。前半は地味な印象で、やはりフィル・スペクターの不在は大きいな、と感じていたんですが、後半で盛り返してきま…

ジョージ・ハリスン『All Things Must Pass』disc 2

YMO解散後に坂本龍一がリリースした『音楽図鑑』を聴いた時に感じた満腹感。もしかしたらこの『All Things Must Pass』がリリースされた時もビートルズファンは同じような感覚を抱いていたんじゃないでしょうか。とにかく3枚組で充実していてお腹一杯。当時…

ジョージ・ハリスン『All Things Must Pass』disc 1

元々ジョージ・ハリスンはこのアルバムだけ持っていればOKだと思っていましたが、以前買い直したリマスター盤はジャケットにも色がついてしまって、少しだけ風合いが落ちたように感じていました。やっぱりモノクロじゃなくっちゃね。ということで今回の再発…

ジョージ・ハリスン『電子音楽の世界』

想像通り、拷問のような42分間でした。 69年にAppleの実験音楽レーベルZappleからリリースされた本作は、ジョージ・ハリスンが当時まだ新しかったシンセサイザーと遊興に及んだ作品です。まだクラフトワークもYMOもいなかった60年代末に、こうした実験的な音…

ジョージ・ハリスン『The Apple Years 1968-1975』『不思議の壁』

ジョージ・ハリスンはEveryday Musicで特集されて以降、どこかできちんと聴き直さねばと思っていました。そこへタイミングよく飛び込んで来たアップル時代のタイトルのボックス化のニュース。少し躊躇しましたが、HMVのポイントが使えたので思い切って注文。…

デイヴ・エドモンズ『Tracks On Wax 4』

レココレのデイヴ・エドモンズ特集号を見つけたので手が伸びた78年リリースの4作目。この後に出た『Repeat When Necessary』をしばらく前に聴きましたが、この辺りの作品はどれもニック・ロウとのロックパイルによる作品群で、聴いているとデイヴ・エドモン…

ヴァン・デューレン『Chemical Fire』

先日プリンスの新譜を買いにタワレコに寄ったら、レコード・コレクターズのバックナンバーが置いてありました。そこでずっと探していた08年5月号を発見。第2特集がデイヴ・エドモンズだったのでしばらく漁っていたんですが、どの中古屋にもなかった。やはり…

パーラメント-ファンカデリック『Dope Dogs』

全76分。こりゃあきつい。 パーラメント/ファンカデリック名義の94年復活作。当時何故か見逃していましたが、たまたま中古で安く発見したので聴いてみました。そしたらもう最高。特に前半は卒倒ものの傑作続きです。余りに凄くて通して聴けずに、途中でひと…

ロキシー・ミュージック『Fresh + Blood』

ブライアン・フェリーという名前を最初に目にしたのはマカロニほうれん荘だったかもしれません。 ロキシー・ミュージックは『アヴァロン』しか聴いていませんでしたが、調べれば調べる程そこまでの経緯に奥深さを感じて、やはり遡って聴かないといけないなあ…

プリンス『Art Official Age』

地味だな・・。 目出たくワーナーに復帰したプリンスの新作。先行シングルがいくつかあった中、「Breakfast Can Wait」がなかなかカッコよかったので期待して聴きました。印象は非常に抑制された音。派手さはなく、ひとつひとつの音がかなり抑え気味に響いて…

キンクス『Percy』

2枚目は『Percy』と別バージョン集ということで、この構成は納得性が高いものだと思います。『Percy』は以前聴いて意外ときちんとしているなあ、と感じましたが、こうして続けて聴くとその時の印象からは少し違って、当然ながら『ローラ対パワーマン~』のバ…

キンクス『Lola Versus Powerman And The Moneygoround』

キンクスのパイ・イヤーズがレガシー・エディションで再発されることになり、その第一弾として『ローラ対パワーマン、マネーゴーラウンド組第1回戦』(長い!)がリリースされました。タワレコ秋葉原では早くも品切れで、結局DUで入手しましたが、予想通り紙…

ジョニ・ミッチェル『Night Ride Home』

来週プリンスの新作がリリースされますが、そのプリンスもジョニ・ミッチェルを敬愛しているとのこと。不思議な取り合わせのようにも思いますが、やはりジョニ・ミッチェルのコード感というものは幅広いアーティストを虜にする魔力があるということなんだと…

ジョニ・ミッチェル『レインストームとCHALKの痕』

なかなか夜が明けなくなってきました。こちらは先日聴いたばかりの88年作品。音圧の比較をする程まだ聴き込めてはいない内での買い直し。印象は左程変わりません。 あえて書き直すとすれば時間軸的なものになるでしょうが、前作からの流れで聴けば音の質感、…

ジョニ・ミッチェル『Dog Eat Dog』

85年リリースの問題作。といっても聴後感は思っていた程シリアスではなく、きちんとポップ・ミュージック然としていました。どうしてもジャケットの怖いイメージがあってなかなか手を出せずにいましたし、トーマス・ドルビーの参加、電子音楽に果敢に取り組…

ジョニ・ミッチェル『The Complete Geffen Recordings』『恋を駆ける女』

やっと見つけたゲフィン時代のBOX。これで80年代のミッシング・リンクを埋めることが出来ました。巻頭のジョニのコメントを読むと、大分ゲフィンに関しては恨みつらみがあるようで、原盤権を返せと直談判したといった話が強烈です。再発を全然しないことに怒…