2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

はっぴいえんど『HAPPY END』

はっぴいえんどのラスト・アルバムは既に解散が決まってからLAで録音された作品です。松本隆は「今回ぼくはドラムだけ叩く。茂以外には歌詞は書かない」と宣言していて、実際細野晴臣は自作の歌詞で楽曲を制作しました。しかし、大滝詠一が渡米してから「歌…

はっぴいえんど『風街ろまん』

かつて新春放談で山下達郎が大滝詠一に向かって「風街ろまんは大滝さんの曲に始まって、大滝さんの曲で終わる、大滝さんのアルバムですよね?」と問いかけたのに対して、大滝詠一は「いや、これはやっぱり「風をあつめて」なんだよ」と答えていたのが印象的…

はっぴいえんど『はっぴいえんど BOX』『はっぴいえんど』

今回の一件を機に、04年にリリースされたはっぴいえんどのボックスを聴き直してみることにしました。当時散々迷った挙句、思い切って購入した8枚組のボックス・セットです。 最初は70年リリースのデビュー・アルバム。この作品はしばらく前に一度聴き返して…

ジャッキー・マクリーン『Lights Out』

ビル・エヴァンス以外に聴き進めていくミュージシャンとして候補に上げていたのはドナルド・バードとジャッキー・マクリーンでしたが、本作ではその二人が共演しています。こちらは56年録音の作品。 ピアノにエルモ・ホープの名前があるのにまずは驚きました…

はっぴいえんど崇拝論

四半世紀以上前に書いた「はっぴいえんど崇拝否定論」という文章が何故か結構読まれており、若気の至りで非常に恥ずかしい文章となっているため、部分的に書き直したりしていました。その上、自分ははっぴいえんど自体は大好きなので、当時の内容の訂正も含…

リー・モーガン『Lee Morgan Vol.3』

続いても57年の録音。ここでは全曲の作編曲を先輩のベニー・ゴルソンが手がけていて、冒頭からフルートの音で始まります。 リー・モーガンのリーダー・アルバムと銘打ってはいますが、この時弱冠まだ18歳ということなので、先輩がお膳立てしたフォーマットに…

リー・モーガン『Candy』

57年、58年録音のこの作品は、以前に会社の先輩から借りて聴いていました。約6年ぶりにきちんと聴いたことになります。 当時から気に入ってはいたものの、余り情報もなく聴いていたので位置付けがよく分かっていませんでした。リー・モーガンはこの時弱冠19…

ビル・エヴァンス『You Must Believe In Spring』

77年録音のこの作品は『I Will Say Goodbye』と並んで後期ビル・エヴァンスの名作とされていましたので、ずっと聴きたいと思っていました。今回やっと手にすることができましたが、内容は、とにかく美しい。 亡くなった恋人や兄への追悼の曲が2曲も収められ…

マル・ウォルドロン『MAL - 2』

57年録音の作品。マル・ウォルドロンは初めて聴きますが、ピアニストであり作曲者であり編曲もこなすという人で、この作品でも全面的に編曲を行なっています。 全編にわたってコルトレーンが参加しているのが目を惹きますが、ジャッキー・マクリーンも参加し…

グレン・ティルブルック『In The Sky Above / The Demo Tapes 1993 - 1998』

スクイーズのグレン・ティルブルックがデモ集をリリースしていたことは何となくは知っていましたが、今回その内の1枚を手にしました。これは第2集のようで、全部で5枚あるようです。 時期的にはスクイーズの『Some Fantastic Place』『Ridiculous』『Domino…

ビル・エヴァンス『Interplay』

62年の録音作品。これはいい、というより、これ「も」いいですね。 スコット・ラファロの事故死によるショックから復帰した62年はピアノ・トリオだけではなくセッションも比較的こなしていた年で、ここではトランペットにフレディ・ハバード、ギターにジム・…

ビル・エヴァンス『The Bill Evans Trio Live』

ビル・エヴァンス・トリオ、64年のライブ作品。これもまたいい。本当にハズレがないミュージシャンです。 ベースはチャック・イスラエル、ドラムはラリー・バンカーということで、この編成での演奏も結構いいですね。先日聴いた『Trio '65』もそうでしたが、…