高橋幸宏

高橋幸宏 featuring 東京スカパラダイスオーケストラ『Watermelon』

95年にリリースされた高橋幸宏とスカパラのコラボレーションシングル。90年代の高橋幸宏をリアルタイムで追いかけきれていませんでしたので、このシングルも存在自体をだいぶ後になって知ったという体たらくです。 CDシングルには表題曲と合わせて2曲収録さ…

高橋ユキヒロ『Saravah Saravah!』

1978年という年はYMOのデビューの年でもありますが、細野晴臣の『はらいそ』や坂本龍一の『千のナイフ』、そしてこの高橋ユキヒロの『Saravah!』が出た年でもあって、実は1981年に匹敵する重要な年でもありました。そんな中、小坂忠の『HORO』と同様に、当時…

高橋幸宏『A Sigh of Ghost』

97年の作品。これでオリジナルアルバムはほぼコンプリートとなりました。作品自体も非常にいい作品だと思います。 ドラムンベースの色合いが濃いのは時代を感じさせますが、楽曲自体がとても余裕があって良い。90年代後期にこんなに作品がフラットで充実して…

高橋幸宏『Time And Place』

先日90年代の高橋幸宏を聴き返しましたが、こちらは83年リリースのライブ盤。アナログでは持っていましたが、CD再発の際にはスルーしていました。何度か中古で見かけた際にもつい手が伸びずにいて、今回やっと入手した次第です。改めて聴くとやはり色々と発…

高橋幸宏『A Ray of Hope』

98年という年は坂本龍一が『BTTB』、細野晴臣がHATをやっていた年で、スケッチ・ショウの始動の4年前というタイミングです。 ミレニアム直前ということで、世紀が変わる前に何事かが起こりつつあった。細野晴臣はアンビエントの海から陸に上がって来たし、坂…

高橋幸宏『Portrait with No Name』

「自分の中ではあっさりし過ぎている印象があって・・」と本作と前作についてご本人自身がコメントされていますが、本作のポイントは自分の中では高野寛作詞の「流れ星ひとつ」が入っていることです。トリビュートでの高野寛自身のカバーが非常に秀逸だった…

高橋幸宏『Fate of Gold』

95年という年は自分が福島にいた最終年度で、結婚直前の時期にあたります。この時期にこんなに落ち着いた、達観した作品をリアリティを持って味わうことは恐らくできなかったし、まずもってその価値が理解できなかったでしょう。それは仕方のないこと。でも…

高橋幸宏『Mr. YT』

「YTは知っていますが、UTというのは初めて聞きました。」ということで、タイトルをきくといつも『BGM』の「UT」のコメントを思い出す94年リリースの作品。この頃は自分も結婚直前で、福島での後半時代を送っていた時期になります。本当に高橋幸宏に興味がい…

高橋幸宏『Heart of Hurt』

ずっと90年代の高橋幸宏を聴くのを避けてきましたが、ここへ来て非常に心地よく耳に入ってくるようになりました。これは端的に自分が歳をとったことと無関係ではないと思いますが、それ以前にポップスとしての完成度がやはり高かったんだと思います。中古で…

ビートニクス『Extentialist A Xie Xie』

ビートニクスの新作がリリースされました。もうないかと思っていましたが、昨年のワールドハピネスでも新曲を披露していたので、何らかの形でリリースはあるかもしれない、と思っていた矢先のアルバムリリース、ということで、健在ですね。逆に今年はワール…

WORLD HAPPINESS 2017

今年から場所を変えて葛西臨海公園での開催となりました。10周年、ということで今年も行ってきました。 会場はコンパクトになった印象です。海沿いですので環境もいいし、駅を降りてすぐ公園なので、公道を通らなくて良いのがポイントです。行き帰りもスムー…

METAFIVE『METAHALF』

今年はMETAFIVEが活躍した年でした。高橋幸宏の次々つくるバンドの中でも最も成功したものになったような気がします。ご本人は気負わずにやっていると思いますが、結果として80年代テクノポップ黄金期の遺伝子と、それを正統に受け継いだ者たちの現代へのア…

METAFIVE『METALIVE』

先週行ったワールドハピネスが既に遠い昔のように感じられますが、ずっと観ていなかったライブ映像作品をやっと観ました。まるで先週の復習をしているかのようです。 ステージ構成はワールドハピネスとほぼ同じ。演出もこの頃に出来上がっています。基本は黒…

WORLD HAPPINESS 2016

今年も行ってきました。夢の島では最後の開催ということで、若干今後の不安を憂慮しつつの参加です。正直なところ、初期よりは大分混雑も控えめになってきている気がするので、快適さは増しましたが、果たしていつまで継続できるのか、という不安がよぎりま…

METAFIVE『META』

昨年のワールドハピネスで予告されていたMETAFIVEのスタジオ録音盤がやっと到着しました。非常に充実した作品になっています。 たまたま昨日ムーンライダーズの『ANIMAL INDEX』を聴いていたんですが、METAFIVEもメンバーが6人。しかも今回各々2曲ずつ持ち寄…

ザ・ビートニクス『THE BEATNIKS 19812001 Films』

最後は映像集です。 まずは81年1stの際にリリースされたビデオクリップ集ですが、何となくリリースされていたという記憶はあるものの、きちんと観るのはこれが初めてでした。ジャケットのイメージからインダストリアルな、工場の風景がふんだんに取り入れら…

ザ・ビートニクス『M.R.I.』

01年にリリースされたこの作品は唯一リアルタイムで聴かなかったアルバムです。ワールドハピネスで収録曲の「Dohro Niwa」が演奏されたのをきっかけに中古で入手してやっと聴いたような記憶がありますが、その位存在感が希薄な作品でした。 聴いた印象は当時…

ザ・ビートニクス『EXITENTIALIST A GO GO -ビートで行こう-』

87年にこの2ndが出た時には、まさか復活するとは思わなかったので、果たしてどんな音が出て来るのか期待して聴いた記憶があります。結果としては1stとは似ても似つかずポップなもので拍子抜けをくらいました。ビートニクスというと先鋭的なイメージが固定化…

ザ・ビートニクス『EXITENTALISM 出口主義』

ビートニクスのボックスが出ました。TENTレーベル設立30周年を記念して企画されたものですが、何より嬉しいのは1stのリマスターです。砂原良徳が個人的にリマスターしてご本人達に渡している、という話もありましたので、もしかしたらそれが発売されるのでは…

WORLD HAPPINESS 2015

筋肉少女帯とPOLYSICSに尽きますね、今年は。 行ってきましたWORLD HAPPINESS。これで初回から8年連続です。例によってとても疲れましたが、例年より多少混雑度合が少なかったのと、会社の先輩と一緒に観ることができたので、その点でも楽しめました。内容の…

WORLD HAPPINESS 2014

天候は史上最悪。まさに嵐の中のイベントとなりました。 昨年のうだるような暑さから一転、今年は天気予報通り台風11号の直撃を受けたWORLD HAPPINESS 2014に行ってきました。伝説のフジロックには及びませんが、充分に波乱の展開。全身に雨をたっぷり浴びて…

高橋幸宏&META FIVE『テクノリサイタル』

これは今年のキーになる1枚。 年明けに行われた一夜限りのライブをパッケージ化した作品ですが、昨今の80年代リバイバルを地でいった作品ということで、反響の大きさに作品化を決めたと言われているライブ盤です。一時期のWORLD HAPPINESSの音像を踏まえて「…

高橋幸宏 UK UNIT『PULSE × PULSE』

90年代の高橋幸宏はずっとミッシングリンクだったので聴いてない作品が多いんですが、これは97年にリリースされたスティーヴ・ジャンセンとのユニットの作品。『Stay Close』みたいな音を想像していましたが、時期が違うのでもう少し繊細、かつリズミカルで…

WORLD HAPPINESS 2013

結局皆勤賞となってしまった。 YMO不在のため当初は行く予定じゃなかった今回のWORLD HAPPINESSですが、急遽娘と一緒に行くことになってしまいました。でも結果オーライ。YMOも結局出てましたし、意外と粒揃いの一日で楽しめました。とはいえ暑かった!年々…

高橋幸宏『THE DEAREST FOOL』

おっと、ここで復活してるじゃないか。 『世界中がI Love You』が聴きたくて手にした99年リリースの作品ですが、位置づけ的にはこの後ビートニクスの3rd、スケッチ・ショウの結成、YMOの復活と続いていく出発点となっているアルバムであり、テクノ回帰路線の…

高橋幸宏『Life Anew』

焦りが消えた。これが最大の魅力かな。 高橋幸宏の新譜は自らのルーツを初めて見直した、バンド・サウンドの意欲作です。物腰は優しい。ただ、そこに漂うのはやっとここまで行き着いた自信と、時代に目配せして焦っている姿が微塵も見えない地に足のついた音…

高橋幸宏『One Fine Night』disc 5

ラスト。最後は41分であっという間に終わってしまいます。ほとんどアンコール・ディスクのようですね。 それにしても優しい歌声です。全33曲というボリュームを感じさせない、ボサノヴァのしっとりとした終わり方。しかもその後、高橋幸宏は歩き続けている。…

高橋幸宏『One Fine Night』disc 4

CDの2枚目。pupa、ソロ、スケッチ・ショウとエレクトロニカ路線が続きます。スケッチ・ショウまでで終わっていたら綺麗だったんですが、最後にビートニクスまで行ってしまう。収録時間の関係でしょうが、少し構成としては勿体ないかな。 エレクトロニカの一…

高橋幸宏『One Fine Night』disc 3

ここからはCDの音源集となります。それにしてもお腹一杯。もうこの1枚目で終わってもいいくらい、濃厚なライブですね。 まず音だけで聴いた印象は「柔らかい」ということ。音圧も左程ではなく、音自体もまろやかです。ある意味くぐもっているとも言えますが…

高橋幸宏『One Fine Night』disc 2

やっと観終わりました。長い! 後半はビートニクスから始まりますが、鈴木慶一の「black pupa」というのが言い得て妙。ここ最近の高橋幸宏はやはりバンドに拘っているように思います。この理由は意外なところで気付かされました。 ボーナストラックで90年代…