YMOの新曲

 サディスティック・ミカ・バンドの復活に続いて、KIRINラガーはYMOに目をつけた。高橋幸宏は連続での登場である。既にCMも流れており、ライディーンが新録されている。YMO初の音楽配信なのだそうだ。

 同時期にソニー再発時のインタビューを収録した本も出た。この内容はなかなかに濃い。このライナー見たさに再発盤を買い漁っていたが、今回まとまって書籍になるのは喜ばしいことだ。

 1曲200円ということで、初めて音楽配信を利用してしまったが、遂に私もメディア変革の波に飲まれてしまったようだ。

 肝心の音の方はスケッチショウの延長線上という感じで特に驚きもないが、裏のアコギの響きはなかなか良い。問題はテクノドンの際の時期尚早感からヒューマン・オーディオ・スポンジに至る自然体を目指した再結集をどう捉えるか。

 よく言われる様々な業界でのYMOAGEの活躍が音楽フィールドではない発展性を見せていること、今回の再結成も確実にその流れの中にありそうだ。ベストが出た際にたまたまステッカーを大量にもらったことがあり、会社の好きそうな人に配ったのだが、結構沢山いて驚いた記憶がある。彼等の活力にYMOがなっているのだとしたら、これはとても良いことで、今回も文句なしにラガーのYMO缶を購入してしまうだろう。(自分も含めて。)

 コーネリアスがシングルのカップリングでCUEをカバーし、俄かに盛り上がってきた昨今、YMOもやっと次世代にバトンを渡していくことができそうだ。

 今週は細野晴臣のクラウンイヤーズBOXも発売されるが、ムーンライダーズに続いてYMOも30周年イベントをやるのだろうか。だとすると「はらいそ」のファムファタール録音時からだから来年が結成30周年ということになる。これから録音すれば間に合うぞ。

 やはり、人間「死の予感」には勝てないのだろうか。