キャロル・キング レビューVol.1

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今度はキャロル・キングだ。ディスクユニオンで買おうと思ったら、発売日なのに予約完売。次回入荷は9/29ということで断念。ポイントもつくのでタワーで購入した。発売日完売はポリスに続いてやられてしまったが、果たしてそれでいいのか?昔のコジマのチラシみたいだ。それにしても人気があるなあ。予約しているのはみんなオジサンなんだろう。収納箱は来月発売分も買えばレコード会社からもらえるそうなので、ディスクユニオンの収納箱の存在意義は左程ないと思うが・・・。最近はメーカーでも国内版帯や収納箱など、ディスクユニオン特典を模倣した復刻がなされており、以前ほど店の付加価値がつけられなくなっている。そうするとポイントのつく方に流れてしまう。

ということで1st「ライター」。これは未聴だったが、かなり良い。シティのイメージが強いかと思ったが、「つづれおり」の前章という感じ。歌に自信がある。出だしでやられてしまう曲が結構多く、音もいい。次作の大ヒットによって日米とも後から認知されたそうだが、1970年にこれが出て、71年に次作が売れたというのは、60年代後半の狂乱の後に癒された人が当時結構いたのではないかと思う。現在の情報過多・危機管理社会でも疲れて癒しを求める風潮はあるが、曲がいいということはそれだけで救われるということだ。

キャロル・キングを聴いたきっかけはトッド・ラングレンの「アイ・ソー・ザ・ライト」がキャロル・キングみたいだという話を聞いたから。どの辺がそうなのかよく知らないが、いずれにしろ出会ってよかったアーティストだ。

2ndのヒット作「つづれおり」はもう少し音圧があるのかと思ったが、比較的落ち着いた印象だ。見開きジャケットとは知らなかった。これだけ99年リマスター版だそうだが、まあ問題はない。今回の紙ジャケ再発は再三の依頼がかなって実現したそうだが、キャロル・キングも日本の博物館文化はよく理解できなかっただろう。「飾ってナンボ」の所有欲に流されず、きちんと中身を聴いていかねばアーティストに失礼だ。それにしても国内盤帯は何で「つずれおり」なんだろう?

続いて3rd「ミュージック」までいってしまおう。これはアイズレー・ブラザーズが「ブラザー・ブラザー」をカバーしていたので以前から持っていた作品。ああ、音がいい。ジャケットの手触りもよい。こうしてみると、1stと3rdの質感は結構似ていて、間に挟まれた2ndの弾き語り色が特異に映る。意図的にデモっぽくしたのかもしれないが、本質はサウンド・プロダクションの施された方なのでは?