シティ 「夢語り」

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キャロル・キング怒涛の再発第2弾が始まった。中でもこのシティは恐らく最大の目玉。キャロル・キングがソロ・デビュー前に組んでいたグループの唯一のアルバムで、かつて幻の名盤だったそうだ。このフレーズが曲者で、要するに発売時の流通量が少なかったため中古市場で高値をつけていた、でも内容は良い、というもの。

最初に聴いたのは音の悪いNICE PRICEものだったが、内容は非常に良かった。普遍的だし。3曲目のタイトルチューンのキレの良さにはノックアウトされた。1曲目の「スノウ・クイーン」はロジャー・ニコルズのバージョンで聴いていたが、オリジナルの方が素朴で良い。

1968年作品ということで、何と私が生まれた年。当時の世相からすれば大分流行りからは逸脱していたのだろうが、来るべき70年代の予兆となっていたんでしょう。今回の再発盤には各年代の解説が収録されているが、初回再発時の小西康陽の解説がありがたみを助長している。そこまでいっちゃう必要はないが、素直に楽しむ代物だろう。