ジョン・レノン「心の壁、愛の橋」

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怒濤の再発ラッシュに財布がついていけず、遂にレンタルで事前確認とあいなった。このアルバムは74年作。これとヌートピアはちょっと気が引けていたのだが、結構いいじゃない。マジックはないけど。確かオノヨーコと別居してやりたい放題だった頃の作品で、気楽に作った感じが良い。

「評価が定まった後の紙ジャケ再発でロックは死んだのか?」といった趣旨のコメントが直枝の本に書いてあったが、単純に改めて聴き直すきっかけを与えてもらっていると私は考えている。確かに過去の遺産発掘に近い感じはあるが、以前にも書いたように一人のアーティストを通して振り返ることで時代と作品を俯瞰して見るという機会はなかなか感慨深いものだ。そこに衝撃があるかというと、個々の作品単位では当然あるように思えて決して無意味ではないだろう。ただ、博物館文化なので物欲の権化としての質感欲求(再現性云々)はおまけではあるが本質ではない。

で、本作に衝撃があるかと問われるとそれはないな。どうしようかなあ。ああ、金があれば・・・。