Matthew Sweet『Sunshine Lies』

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マシュー・スウィート4年ぶりの新作。この人は奥田民生同様、コンスタントにパワー・ポップを届けてくれるアーティストだ。

久々とはいっても、近年は『ガールフレンド』のデラックス・エディションで当時プロモ盤のみで出していたアウトテイク集と2枚組にしてのリリースもあったし、Susanna Hoffsとのカバー集も出ていたので、左程間隔が空いたという感じでもない。

前作『リヴィング・シングス』、前々作『キミがスキ・ライフ』が久々の好調を維持していたので楽しみにしていたが、今回は何故か国内発売の予定もなく、少し寂しいプロモーションとなっている。ウォルター・ベッカーの新作もそうだが、全体的に洋楽の売上が落ちてきているので、国内で発売するタイトルも絞り込まれてきているような気がする。

印象はというと、ここ最近の絶好調はさすがに維持できていない。03年の『キミがスキ・ライフ』ではタイトルの気恥ずかしさに反してとてつもない復活作だったし、04年の『リヴィング・シングス』はヴァン・ダイク・パークスも参加するなんていう特典付きで、キラーチューンもきちんと混じっていた。でも今回は少し魔力が弱ったかな。

奥田民生同様、「マシュー節」というのが定着していて、ある一定のラインはクリアしているんだけど、その先の爆発力に欠けるという感じ。

同時発売のアナログにはボーナストラックが4曲もついている。この人も元々アナログにはこだわる人だが、先日先行でアナログが出たブライアン・ウィルソンなんかの例もあって、最近はアナログ復権の兆しが濃厚だ。奥田民生も毎回アナログのリリースは欠かさない。やっぱり音が違うんでしょうね。でもiPODで聴くことを考えると、おいそれとはアナログ購入という訳にはいかない。そこでボーナストラック攻撃をされてしまうと困っちゃうんだよなあ。ううっ、金さえあれば・・・。