田坂広志『仕事の思想』

f:id:tyunne:20181008153829j:plain

田坂広志のメールマガジンに登録すると、定期的に講話の案内が送られてくる。これを聴くと、語り口は独特で少し笑ってしまうが非常にためになる。色々な意味で基本を網羅している。

『仕事の思想』という本は有名なタイトルのようだが、文庫で安いので買って読んでみた。既に講話で聴いたことのある内容も多かったが、平易に哲学を語っていてとても良かった。

夢想家の話なんかは当てはまる人を見つけられるし、「仕事の報酬は成長である」という一言も核心をついている。仕事の報酬は仕事だと思っていたので、その先があるとは思わなかった。確かに人間的成長はなくならないもんね。

マネジメント関連の本も図書館で少し読んだが、これもなかなか面白い。当てはまる人が沢山いるし、自分が悩んだケースも結構網羅されているので、こちらもおすすめ。『何故マネジメントが壁に突き当たるのか』だったかな?

但し、一部上場企業で大卒の人向けというきらいもあるので、昨今のニート論壇には対応できなそうだ。果てしなく広がる自己愛に満ちた格差社会の「自称」下層には響かないだろう。