『愛の営み』

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78年リリース8作目。ほんとにローラ・ニーロの作品には外れがない。

フィフス・アベニュー・バンドのロスコー・ハリングが制作を仕切っていて、自宅で録音されたというマイルドな仕上がり。1曲目の『Mr. Blue』からしてコーラスの多重録音から目眩ものだが、7曲目の『The Sweet Sky』での転調にもグッとくる。

この頃子供を身籠っていたそうで、普遍的な幸せが曲調にも漂っている。短くてシンプルな曲が多いが、語りかけてくるものは余韻を残していく。感じられる母性は一時期のサンディーにも近い。この後育児のため6年のインターバルを置き、更に9年置いてラストスタジオアルバムを出す。そして卵巣癌で亡くなってしまうんだから参ってしまう。

私は後追いのファンだが、こうした密やかでありかつ凄い人の人生に一瞬でも耳を傾けることができるというのは貴重な体験だ。本当にキャリアの中で変化が目まぐるしい人だが、後期が穏やかなのが泣かせる。