高橋幸宏『ONCE A FOOL...』

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新作に合わせた怒濤の再発の中から唯一85年リリースの本作を待っていた。SHM-CDのフォロワーHQCDという形式での再発で、期待を超える音ではなかったが、ここまではマスターピースでしょう、とりあえず。

自分としては散会後のソロ活動で真っ先に見切りをつけたのがこのアルバムで、既に甘さ加減が限界に来ていた。(坂本龍一の場合は『未来派野郎』まで。)そんな中でも『冬のシルエット』の定番ぶりは耳をついて離れない。細野晴臣作曲の『昆虫記』もとてもかっこいい曲だ。

 

ティーヴ・ジャンセンとの共作『STAY CLOSE』もオマケで収録されている。ああ、こんな音だったなあ。バブリーな感じのドラム音。スティーヴ・ジャンセンは新作でも参加しているが、そちらの方がダークでいい感じだ。

当時は鈴木慶一と立ち上げたTENTレーベルなんてものがあって、絶頂期のムーンライダーズが『ANIMAL INDEX』なんかをリリースしていた。こちらは紙ジャケで買ってしまったのでさすがに買い直せないが、10周年記念の『ワースト・オブ・ムーンライダーズ』はちょっと迷ってしまいそう。初回CDの音がしょぼいんだよね。是非、ビートニクスの方も高音質での再発をお願いしたいところだ。