『Elixer』

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3枚目はBRIA VALENTEという女性アーティストのデビュー盤をプロデュースするという作品。実はこれが一番プリンスっぽかったりする。音もいいし。

『Home』はクラフトワークみたいだが、『Something U Already Know』『Another Boy』『Immersion』なんかはプリンスが歌っているかのようだ。かと思えば『Everytime』みたいに室内楽のような落ち着いたいい曲があったりもする。これなんかはプリンス自身が歌うと少し粘っこくて爽やかさがなくなってしまうだろう。『Kept Woman』なんかはバランスがとれたいい曲だ。後期のローラ・ニーロを聴いている時のようなAOR風の落ち着きを感じる。

ラストの『Elixer』は本人が歌ってるな、これは。ストリングスの絡み方やアレンジの複雑さは冨田恵一や初期キリンジの豪華盤のようで、非常に味のある曲。一聴した時は気付かなかったが、とても凝った美しい曲だ。

うん、これが一番いいんじゃないの、もしかして。