カーネーションの力作！矢部浩志が椎間板ヘルニアで脱退した後どうなるかと心配したが、このリメイク曲は強力だ。シングルだけどボリュームはミニアルバム並み。
まず曲自体がいい。その上、フルバージョンには長い間奏も入っていて、ここでの恍惚感が最高だ。5人組末期の2002年のライブも収録されているが、ここでの間奏は一瞬ザッパみたいになる。2人組になってしまってまるでXTCみたいだが、ここで解散しないところが凄い。
ゲスト・ドラマーの中原由貴は青山陽一のバンドでも演奏していたが、非常にパワフルでうまい。カップリング曲はヤクルトのCMでオンエアされた『恋するふたり』も入っている。
因にディスクユニオンで買うと、今回のシングルでジャケットを描いた『レコスケくん』の本秀康との対談読本がついてくるが、直枝政広はやはり柏のディスクユニオンに頻繁に出没していそうだ。perfumeが好きだという話は著書でも見かけたが、安室奈美恵まで聴いているとは驚きだ。アナログ帯付きの買い直しやジャケ買いなどをリアルに繰り返している様は、実在するヴィニール・ジャンキーであり、夢のような生活。羨ましいなあ。
カーネーション、なくなってくれなくて本当に良かった。生きていくことがすなわち走り続けることであるという至極単純な事実を地でいく強さに拍手を送りたい。
