ニュー・オーダー『Substance』

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ニュー・オーダーを知ったのはUKトップ20での『ブルー・マンデー』だった。当時は12インチシングル全盛の時代で、ラジオで流す曲が12インチだった場合、イントロだけで紹介が終わってしまうような有様。『ブルー・マンデー』の場合はバスドラのキック音連打のみが印象を残すような感じで、一体この曲は何なんだろう、と思ったものだ。しかも長期ランクインで妙に売れている。ジョイ・ディヴィジョン等は知る由もなく、背景も全く分からずに貸しレコード屋にアルバムを借りに走ったものだ。その後こんなに息の長いアーティストになるとは思いもよらなかった。

このベスト盤は当時の12インチシングルとそのB面を納めた2枚組で、アルバムにシングルを収録しなかったことの多いニュー・オーダーとしては図らずも代表作となっている代物。中古屋で1600円で購入。音は若干古いし音圧も低めだが、逆にそれくらいの方がいい。

アーサー・ベイカーと組んだ『シーヴズ・ライク・アス』も懐かしくていいが、『テンプテイション』もなかなか良かった。でも白眉はやっぱり「Bizarre Love Triangle」だろう。

 

メンバーが飛んでいる映像をポッパーズMTVで見た時の印象は今でも強烈に残っていて、何てかっこいい人たちなんだろうと思ったものだ。その後の『トゥルー・フェイス』まで来るとちょっとわざとらしさが前面に出てきてイマイチになってくるが、いずれにしろ音のワンパターンさも含めて80年代のなせる技だ。