やっと全部聴きました。ビートルズはシングル曲をアルバムに入れない方針だったので、『Past Masters』はさながらベスト盤、あるいは未発表曲集といった趣。であるからして、いい曲が詰まっている訳で。ビートルズのシングルB面の良さはピーター・バラカンが語っているのでご参考まで。
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2枚組の1枚目は初期トラックなので初めて聴いた。『Bad Boy』がカッコいいな。これもカバーだったりするんだが。『I Want to Hold Your Hand』等のドイツ語バージョンはさすがに左右に音が振られ過ぎていて聴きにくい。
2枚目はもう名曲群。何といってもまずはトッド・ラングレンもカバーした『Rain』でしょう。トッドの方は結構整理されていて、それはそれでカッコいいが、オリジナルの荒っぽさも魅力的。当時のPVもいい感じだ。でも映像は『Paperback Writer』の方がカッコいい。
『Hey Jude』もここでしか聴けない。両親が離婚したジュリアン・レノンに向かってポールが励ますために書いた曲、というエピソードを後で知ったが、シルク・ドゥ・ソレイユの『Love』でこの曲のパートに子供が出てきた時には思わず泣きそうになってしまった。当時の映像もメンバーが仲良く歌っている最後の瞬間、というような感じで非常に微笑ましい。
それから『Don't Let Me Down』でしょう、やっぱり。音もタイトでとても良い。映像もカッコいいよなあ。
ラストの『You Know My Name』は変わった曲だが、ムーンライダーズがいつもお手本にする曲だそう。確かに演劇的な感じがするもんね。鈴木慶一がリマスターについて色々と語っている。
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それにしてもボリュームがある。ここまでちゃんとフォローするところが素晴らしいが、全部聴くのはやっぱり体力がいるなあ。でも、全体的に上品なミックスなので、聴いていて疲れることはなかった。ありがとうございますって感じですかね。