フリート・フォクシーズ『Fleet Foxes』

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08年にリリースされたフリート・フォクシーズのデビュー・アルバムは、その年岡村詩野さんがベストアルバムに入れていたので気にはなっていた。その後、各方面で話題になっていることや、鈴木慶一ムーンライダーズの新作に関するインタビューで話題に出していたりしたので「いつか聴かねば」と思っていてここまで引っ張ってしまった。

聴く前の印象はビーチ・ボーイズのようなハーモニーを聴かせる今時珍しいバンド、くらいのものだったが、聴いた感触はある意味それ以上、というよりそれだけではない。結構楽器のアンサンブルも完成度が高くてバンドとして成り立っている感じがする。アメリカのシアトルから出てきたバンドだが、聴かせる憂いがブリティッシュのようだ。1曲目の『Sun It Rises』からハッとさせるフレーズが散りばめられていて引き込まれる。今回はデビュー時の5曲入りEP『Sun Giant』も収録した日本盤を購入したが、ここでの音も既に相当完成度が高い。

 

とにかく美しいし、こうしたバンドが支持を受けているという現状はとても心地が良いことだ。これからどうなるか楽しみだが、ハーモニーを大事にしつつそれだけではないところが非常に気に入った。あんまり荘厳にならずに発展していって欲しいなあ。