エリック・カズ『Cal-De-Sac』

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74年リリースの2nd。中古屋で度々見かけていてどうしようかと迷っていたが、やっと手を伸ばした。

このアルバムは渋谷系の元ネタとして度々紹介されていたし、直枝政広の『宇宙の柳、たましいの下着』でも触れられていたので、「いつか聴かねば」と思っていた。実際渋いんだろうし、聴けば納得なんだけど、どうしても聴いたことがない人は怖くてねえ。

聴いてみると、意外とファンキーだった。ゴスペル風のコーラスをバックにバラードを、なんていう曲もあるが基本線はリズムがしっかりしている。『Shadow of Night』の「トゥーン」っていうベースの音が気になるなあ。

ラストの『Come With Me』はほんとに小沢健二の『ドアをノックするのは誰だ』にそっくりだ。引用の人なんですね。小沢健二の方がポップに仕上げてあるし、実際好きな人なんだが、ここまで似てるとは思わなかった。90年代当時はこの系統の人達が好んで発掘された時期なので、仕方ないとはいえちょっとあからさまかな。

全体的には強い印象を残すというより、じわりと効いてくる感じ。ピーター・ゴールウェイを少し思い出した。