鈴木博文『孔雀』

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ジャニスの方にシェリアン・オーファンをわざわざ倉庫から探して頂いてしまったので、思わず追加で買ってしまった95年作品。先日書いた通り『三文楽士』までしか持ってなかったので、初聴。

奥さんの濱田理恵さんが沢山の曲でゲスト参加している。ドラムは最近のムーンライダーズでサポート・ドラマーの夏秋冬春、ギターで徳武弘文の名前も見える。相変わらず地味だが、少しポップで憂いがあるかな。若干聴きやすいかもしれない。

95年というと20周年直前の『ムーンライダーズの夜』の頃か。この辺りは自分としてはライダーズの暗黒時代で、その後の吹っ切れたような『Bizarre Music For You』の抜群の出来映えに比べて少しくどくて暗い感じがしていた頃なんだけど、ソロの方は少し明るさが見えてきてるかな。

やっぱりこの人は打ち込みより生楽器が似合う人だ。ベースもよく鳴ってるし、カントリー風のギターや生ドラムの音との相性もいいような気がする。『孔雀』なんて弾き語りじゃないですか。味があるなあ。35分という収録時間の短さも魅力だ。初期のソロにあったような奇抜さが段々とれてきて自然になってきているように思う。『心乱れて』なんかもいいですね。『ダイア・モロンズ・トリビューン』の『Che なんだかなあ』みたいだ。『うぬぼれた男』なんかもそれまでなかったテイストなのでは?

ということで結構いいアルバム。やっぱこの後の作品も聴かなきゃ駄目か・・。