『Greatest Hits』

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スライを聴いたりスコラを見たりしていると、完全に昨今の定番回帰の流れに乗っていると言われてしまいそうだが、時代の空気感がそこにあるので身を委ねるのみ。これもまたノンポリのなせる技か。

70年リリースのこのベスト盤は絶頂期のシングル(アルバム未収録曲)『Everybody Is A Star』『Hot Fun In The Summertime』『Thank You』を含むそれまでの決定盤的内容で、極端に言えばここまでのスライはこれ1枚でOKだと思う。ジャケットもカッコいい。裏ジャケの赤いスライは絶品だ。

ここまで僅か2~3年で駆け抜けてしまうというのはやっぱり凄いし、改めて聴くとどの曲も粒が立っていてカッコ良く聴こえるから不思議だ。今の耳からすると古臭く聴こえるのかもしれないが、あらゆる意味でオリジネイターなんだからそれも仕方ないところ。「これを聴かなきゃファンクは語れない」などと言うつもりは毛頭ないが、「聴いといた方がいいんじゃない?」位は言えるクオリティ。神格化は無用だ。楽しめればそれでいいので。という物言いも聴いたから言えることかな。とにかく、ここまでの「核」が揃っているアルバムなので、装丁も含めてお勧め。音もレベルが揃ってていい感じだ。

高橋幸宏は高校時代に『Dance to The Music』をバンドで演奏してたそうで、細野晴臣曰く「高校生のくせに生意気」だったそうだ。『Hot Fun In The Summertime』もいい曲だ。あくまでソウル・ミュージックとしてだけど。『M'Lady』も『Sing A Simple Song』も収録されていて言うことないが、やっぱり『Thank You』でしょう。ラリー・グレアムの発明品であるチョッパー・ベースが楽しめます。ギターのカッティングもいいですね。この路線で突き詰めて欲しかったなあ。バリエーションで5年はいけただろうに。それはグレアム・セントラル・ステイションに引き継がれていったのかな。