プリファブ・スプラウト『Protest Songs』

f:id:tyunne:20181016213044j:plain

元々は『スティーヴ・マックイーン』と『ラングレー・パークからの案内状』の間に出るはずだったアルバムがお蔵入りになって、4年後の89年にリリースされた作品。どうもこの人達はこういうのが多いが、2週間で録音されたとあって質感はシンプル。ある意味デモ音源集みたいな趣だが、先日聴いたサニーデイのように、ザクッと作ったが故の勢いがあってとても良い。一連の紙ジャケリマスター再発盤がシレッと中古屋にあったのでひと掴み。

『Diana』なんて複雑な曲だ。まるでムーンライダーズの『シナ海』のよう。『Talking Scarlet』も変わってるがいい曲だ。侮れないなあ。

 

トーマス・ドルビーと作り上げる構築された世界観もいいが、こういった生の曲群も非常に魅力的だ。というより曲が単純にいいんだろうな。地味だったので手が伸びずにいたが、聴けてよかった。大袈裟になってないところがいい。