スコラ 坂本龍一 音楽の学校 ジャズ編第4回

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今回はフリー・ジャズオーネット・コールマンの名前はよく聞くが、はっきり言って未開拓領域。敷居が高過ぎて入れない気がする。

しかし、山下洋輔の指導の仕方は単純で、ドラムに「自分が叩けるなるたけ早いリズムを刻んでごらん」と言ってみたり、「自由なんだ。でもすべては自己責任。」という至極普遍的な言葉を繰り返したりと、温かい。そして多数の楽器で自由に奏でる自由な音楽の迫力は、たとえ学生の音の集積であってもこれ程までの恍惚感を醸し出すのかと感心させられた。

きっとスノッブに言わせればフリー・ジャズにも優劣はあるんだろうし、自由だからこその理論、哲学を持ち出して語ることが可能なんだろう。しかし、それが幅を狭めているんであれば意味がないし、実はこの高揚感というのは誰しもが体験できることで、「一度体験した後、自分がどうするか考えればいい」という山下洋輔の言葉に顕著なように、まずは体験、選ぶのはそれからなんだと思う。そこまでの敷居が無意味に高くされるのは不要だ。

実際、今回の放送を見てオーネット・コールマンは聴いてみようと思ったし、それでその後何も思わないかもしれないが、それでもいいような気がする。恍惚への期待感が煽られたんだな。きっと。

ということでジャズ編が終わって、次週からはいよいよドラム&ベース。いきなり『千のナイフ』が演奏されそうで凄い。