91年作品。『未来派野郎』で幻滅した後、『スムーチー』までは坂本龍一のアルバムからは離れていた。（実はその『スムーチー』も売ってしまった・・）。ただ、『Tainai Kaiki』は知っていたし、その後随分後になってベスト盤で『Triste』等は聴いていたので、凡そのイメージはあった。なるほど、こんな感じか。
テイ・トウワとサトシ・トミイエと共に作り上げたそうだが、なるほどそういう雰囲気は強い。でも少し軽いな。『High Tide』なんかはちと甘過ぎ。『Sayonara』はこれだったらサンディーの方が数倍いいと思う。実は『スウィート・リベンジ』は当時得意先の人にテープに録音してもらって聴いていてなかなか気に入っていた訳だが、遂に購入にはいたらなかった。やっぱり妙な売れ線とワールド・ミュージックへの嫌悪感がイメージとしてへばりついていて、単純にカッコ悪いと思っていたからだろう。
ただ、この時期の音は今聴くと比較的抑えめで好きだし、『Triste』なんかはポップでいい曲だと思う。『Epilogue』もいいですね。『Tainai Kaiki』はやはりこの中では傑出の出来で、これがあるから今回手に取ったようなものだ。やっぱりデヴィッド・シルヴィアンのボーカルが欲しくなりますね。
ヴァージン・イヤーズは自分にとって暗黒の時代だったが、少し聴き直してみようかと思う。
