北浦和にディスクユニオンがあるのは知っていたが、つい最近発見してその店舗の広さと品揃えに驚愕してからというもの、ずっと再訪問を狙っていた。そこで目にしたのがファンカデリックのこの作品。72年作の4作目で、元々は2枚組。かのブーツィー・コリンズがJBのバンドを抜けて初めて参加した記念すべきアルバムだ。
パーラメントとファンカデリックはジョージ・クリントンの中で使い分けながら同時期に沢山の作品を残してきているが、この頃はパーラメントの契約がなかったので、ありったけの要素をこのアルバムに集約して詰め込んでいる。従って一様に語れない多彩な印象を残すアルバム。収録時間はボーナストラックも含めて77分以上とお腹一杯だが、内容は比較的とっつきやすい。中でも『Loose Booty』はゴキゲンだ。
参加メンバーは総勢30人近く。しかもドラッグ漬けという恐ろしそうな雰囲気だが、内容はPファンクの萌芽を見るようで微笑ましい。ファンカデリックらしいギター炸裂の曲はあまりないが、だからこそスッと入ってくる作品だ。ジョージ・クリントンのボーカルは既にねちっこくて、以後の展開を示唆するに充分だ。なるほどスライの影響はこんなところにもあるのか、と実感した1枚。
