ライ・クーダー『流れ者の物語』

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72年リリースの3rd。ここ最近聴き始めて、およそ駄作のないアーティストだ。どれを聴いてもクオリティが一貫していて渋いことこの上ない。

 

スライド・ギターの名手という印象しかなかったが、いわゆるルーツ・ミュージック探求者として素材を変えながらアメリカの源流へ遡る旅を一緒にしているような感覚はヴァン・ダイク・パークスと共通する側面が大きい。ただ、ライ・クーダーの場合はそれがすべて一演奏者としての技術に裏付けされており、音楽として心地良いのが特徴だ。心休まる曲群に思わず身を委ねて昼寝でもしたくなるような、これからも末永く聴いていけそうな、そんな感覚に包まれる音楽。好きな人が多いのも分かるなあ。若い頃には魅力が伝わりませんでしたよ。

全部いいが、『Crow Black Chicken』がユニークで好きかな。