石野卓球『CRUISE』

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こちらもやっと手にしたミニアルバム。6曲入りだが収録時間は42分で、価格は2300円。本人曰く「ギリギリのライン」。確かにこのご時世、CDに3000円は高い。いつからそうなってしまったんだろう・・。

音の方は落ち着いている。カモメのジャケットは本人撮影だそうだが、今年の夏休みに松島に行った時に、観光船をえびせんめがけて追いかけてくるカモメの群れを至近距離で目撃した。この写真もそうやって撮ったんだろうか。その観光船に乗ってるみたいな、スカッと突き抜けた音で、夜よりも昼間を感じさせる。

 

砂原良徳と違って繊細さは感じられないが、抑制された美学を提示されているような感じ。それぞれに原点へ。自分にしか出来ないこと、自分がやりたいことに本能的に、あるいは意図的に向かっているんだろう。本意じゃないかもしれないが、その落ち着きがいいと思った。デヴィッド・シルヴィアンみたいに今前衛に向かわれてもパワー的についていけないんだな・・。単純に自分も歳をとったからなんだろうか。