ファンカデリック『Maggot Brain』

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そして71年リリースの3rd。これは来た!

なるほど名盤。『Super Stupid』は実にカッコいい。冒頭のタイトル曲は延々とエディ・ヘイゼルのギターソロが続く。しかもほぼ伴奏なしで。これは元々バンドで演奏していたものを、余りにギターが突出していたから後でバンドの音を抜いたものだそうだが、これで10分ですよ。そしてエディ・ヘイゼルはドラッグのやり過ぎで戦線離脱して、その他メンバーも相次いで脱退。次作からブーツィー加入で立て直し、という物凄い運命を辿る。その直前の奇跡のようなバランスのアルバムだ。

全体的に前作までの混沌がとれて、音がスッキリしてきている。そうするとリフのキャッチーさやリズムのタイトさが浮き出てきて、自然とカッコよくなる。これでしばらくいけたはずなのに・・とも思うが、必殺のブーツィー加入を促したんだとすればそれはそれで運命というものだろう。その後はパーラメントとの二刀流で70年代の全盛期を突っ走るPファンク集団と化していく。

それでもここでのバランスは捨て難いなあ。整理されてきていながらかつ1曲目は10分ギターソロな訳で、その異様さといったら。