それに比べてライ・クーダーの志の高いこと!74年リリースの4作目。こちらは買い直しとなる。当初ライ・クーダーはこのアルバムしか持っていなかった。今回キンクスと共に退路を断つつもりで先に旧企画盤を売り払って年末に購入した。
これはほんとにいいアルバムで、次作の『チキン・スキン・ミュージック』と共に学術的なアプローチとポップスとしての聴きやすさのバランスが絶妙にとれている。『Tattler』もいいが『Jesus On The Mainline』も好きだなあ。アコースティックのスライドギターも鳴りまくりで、かつゴスペル調のコーラス隊もいい。『It's All Over Now』もいいですね。
B面にいってからも『If Walls Could Talk』なんか最高のノリだ。『恋するメキシカン』はバカラックの曲だが、聴いてるとメキシコというよりハワイにいるような気分にさせてくれる。パラダイスの幸福感。先日聴いた『JAZZ』に比べるとリラックスして聴けて非常によい。細野晴臣がライ・クーダーを好きなのもよく分かる。探求する志向が似てるんですね。
聴いて損ない鉄板のアルバム。