ROVO『PYRAMID』

f:id:tyunne:20181021101226j:plain

00年リリース。ROVOの作品を聴くのは久しぶりだ。何と1曲43:16という恐ろしいアルバム。プログレのようだがROVOの場合グルーヴがあるのでちょっと違う。言ってみれば音響系なんだろうが、単純に「ROVOの音楽」という感じがする。

ROVOを「凄いな」と思ったのは音楽番組の映像で見たツインドラムで無関係の別リズムを同時に鳴らして徐々に入れ替わっていく曲(曲名は忘れた)でのインパクトだ。この混沌と快楽は何だろう、と当時びっくりしたがその後もコンスタントに活動していて映像を見る度に驚かしてくれるのでずっと興味が持続していた。さすがに3分間ポップスに比べて重いので左程頻繁には聴かなかったが何枚かアルバムも持っている。

この『PYRAMID』は1曲しか入ってないという大胆な構成に腰が引けていたが、今回3枚で10%引きの対象とするため直感的に手に取った。中盤18分くらいから始まるツインドラムが入ってからがやはり気持ちいい。そこまでは荘厳な感じだが、リズムが入った瞬間にポップになる。30分前後から山本精一のギターが鳴き始めるがこの辺の恍惚感が真骨頂。リズムも心なしか走ってきている感じがする。というか後半は完全に早くなってるな。

ROVOのライブDVDを一度借りて見せてもらったことがあるが、ライブでの様子はまた独特だ。観客は踊っているが演奏側は淡々としてクール。でも巻き起こるグルーヴに思わず引き込まれてしまう。何度も言うがツインドラムが大きいと思う。43分、あっという間でした。カッコいいなあ。