クレイジーケンバンド『ZERO』

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08年リリース10作目の本作も収録時間73分と大量。ほんとにエネルギッシュだ。『ランタン』『湾岸線』とスタートから飛ばしている。もうイントロからしていいもんな。この辺のワンパターンさが必殺仕事人みたいで好きだ。続く『猫』もイントロでノックアウト。全編これでは傑作になってしまうではないか。

 

もうここまで来ると解説なんていらないな。前作の『SOUL電波』も貫禄充分の名作だったので、ゼロ年代後半になって脂が乗り切ったCKBは無敵になったんだと思う。今我々はひとつのバンドの絶頂期を見続けている。ここに乗らないのは損だ。日本人としても。

発売当時のインタビュー記事を引っ張り出して見てみたが、このアルバムは中心にある『零』という曲を中心にグラデーション構造になっているそうだ。その『零』は最高にカッコいい曲。タイトルに一文字が多いのは一度全曲を一文字にするつもりだったからだそうで、その名残が残っているとのこと。