クレイジーケンバンド『GALAXY』

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傑作!!
「お客さん何名様ですか?見ればわかるだろ独りだよ~」と歌われてノックアウトされない人がいようか。06年リリースのこのアルバムがエアポケットになっていたが満を持して先日中古屋で発見。期待に違わずいい作品だ。脂乗り切ってるなあ。

『メリメリ』がいい曲だと思ったらシングルで持っていた。その後に続く『Shock HAWAIIAN Shock』『混沌料理』の3連発は強烈。冒頭の歌詞はその『混沌料理』からだが、次作の『路面電車』にも通じる路線。その後の『アイワナゲチョラ』も最高のグルーヴだ。見事に今回も収録時間74分の大作だが、溢れ出る創作意欲に感服。その後も絶好調を持続しているのには単純に頭が下がる。凄い人だ、横山剣という人は。

『秋になっちゃった』でのアイズレーばりの泣きのギター。テイストは渋谷系と言ってもいい。ピチカート亡き後正当にこの路線を踏襲進化させてきたのは何度も言うがCKBだと思う。異なる要素を包含しているので見えにくいが実はその路線は王道であり、もっともっと評価されてもいい。されてるのかな。

『12月17日』で締めるところなんかも『12月24日』で終焉を迎えたピチカート・ファイヴのようだ。おまけの『肉食系』でイメージされるのはやはりジョージ・クリントンだろう。P-FUNKの混沌とCKBの混沌は似て非なるもののようでもあり同質のようでもある。ドメスティックだがやはりそれは基盤が横浜という街にあるからだろう。そこに共通点と違いがあるように思う。