ギャングウェイ『Sitting in The Park (Early Version)』

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鈴木慶一をして「店頭在庫をすべて買い占めたい」と言わしめたデンマークネオアコバンドの2nd。これは見つかると思わなかった。

こちらはインディからリリースされた同作のアーリー・バージョンで、86年リリース。その後日本で92年に再発されたCDがこそっと中古屋に置いてあった。レンタル屋でも貴重盤として少し高めの料金設定がされていたのでよもや入手は出来まいと思っていたのでこれは驚愕。ギャングウェイではこれが一番好きかな。

その後88年にメジャー移籍してストロベリー・スウィッチブレイドのプロデューサーにリミックスされて出た同名のアルバムが有名ではあるが、それも少し過剰な音でこのインディ時代の素朴な音が落ち着きがあっていい。ギャングウェイの後期はエレポップ路線に舵を切ってしまうので賛否両論あって何とも言えないが、基本プリファブ・スプラウトの影響下にある美メロが炸裂するバンドではあるので本当にスルメのような味わいがある。ネオアコといえばアズテック・カメラやフリッパーズ・ギターみたいになってくるが、こうしたバンドがデンマークから出てしまうというのも不思議なものだ。高嶋政宏も好きでXTCと共にフェバリットに挙げている。楽曲提供もされたそうだ。以前も書いたがそれは別にどうでもいいことではある。

それにしても地味でかつ味わい深い。ギャングウェイのCDは最近御茶ノ水でよく見かけるが何故なんだろう。でもこいつが入手できたからいいか。