フランク・ザッパ『FZ:OZ』Disc 1

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ザッパ没後のタイトルで要注目のディスクとして語られている76年の2枚組ライブ盤。一時期は市場から消えてしまって入手困難だったが、昨年くらいからまたポツポツ店頭に出始めていた。それでも5千円台は下らなかったのでちょっと躊躇していたが、今回目出たく中古屋の未開封盤で3千円台で入手。やはり値は張るがここは仕方ないだろう。

何といってもテリー・ボジオ、ナポレオン・マーフィー・ブロック、ロイ・エストラーダという76年の来日時とほぼ同じ布陣で、かつ70年代中期のタイトな演奏を聴かせる選曲、となっては舞い上がらずにはいられないだろう。この頃のザッパのギターも脂が乗っている。収録曲は『ズート・アリュアーズ』や『ザッパ・イン・ニューヨーク』の頃のギラギラした曲群で、この少人数で叩き出しているとは思えない強力な音たち。やっぱりこの辺の時期は鉄板だな。

先日通勤時に聴いていた鈴木さえ子の『Studio Romantic』でもマザーズのオマージュ曲があるし、カーネーション直枝政広もザッパは大好き、ということで何かとルーツではあり、かつ先日の鈴木さえ子のつぶやきで気付いたWOWOWでの『イエロー・シャーク』のライブも観た(しかも家族で!)とあってはここは押さえずにはいられないだろう。『Black Napkins』を最初に聴いた時の衝撃は今も忘れないが、これは『ズート~』収録の大阪バージョンで今回のディスクのメンバーと左程変わらない。ザッパのギターは色っぽいなあ。テリー・ボジオのドラムがまたタイトでカッコいいんだなこれが。

気を失いそうなギターソロに身を委ねると日常が溶けていきそうになる。