ザ・スミス『Strangeways , Here We Come』

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87年リリースのスミス最終作。オリジナルアルバムとしては4枚しか出していないということに今回初めて気付きました。実際ボックスの方はこの後ライブ盤の『Rank』や各種コンピレーションが続く訳ですが、スタジオ盤としてはこれが最終。結果、坂本龍一的なノイズが多かったり、ギターの音がささくれ立っていたりと多少の予感は感じさせる仕上がりですが、スミスは最後までスミスだった、といいましょうか、質感が変わらずに突っ走った感があって非常に爽やかな終焉です。

全然違いますがレッド・ツェッペリンみたいなもんで、モリッシージョニー・マーの二大巨頭が同居することはそう長続きはせず、逆に二人が集えば簡単にまたスミスになるというような感覚があります。やっぱり異質な個性ですよね。その違和感が魅力なんですが、何故それでは一緒にやってたんだろうと思う訳です。何か共通する理想なり意識なりがあったんでしょうが、残念ながら知識がそれ程ないので自分には分かりません。声の質感にもよるんでしょうが、とてもノスタルジックな音楽なんじゃないかな。かつ何とも言えない疾走感があって、ある意味ポリスみたいな貴重さがある。ブリティッシュは奥行きがありますよね。

単純にスミスはいい曲が多いポップなグループだな。想像通りのキャリアでした。スルメみたいに今後も味わえそうな気がしました。