マイルス・デイヴィス『In A Silent Way』

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69年リリースのエレクトリック・マイルス。『ビッチズ・ブルー』前夜のこのアルバムは全2曲という構成に躊躇していましたが、やっぱり聴くとカッコいいですね。何といってもジョー・ザヴィヌルチック・コリアハービー・ハンコックという3連発のキーボード。ウェイン・ショーターもいてウェザー・リポートの原形でもある訳で、悪い訳がありません。かつ、JBやスライといったファンクに触発されていた時期とあっては聴き逃し厳禁な訳ですが聴き逃していました・・。

ひたすらワン・コードの繰り返しが続く曲構成にエレピが絡んでくる様は恍惚感を助成しますが、注意深く聴いていないと流れてしまう静けさも持っています。とはいえやっぱりマイルスは音が強い。この緊張感はどこに由来するのか。『ビッチズ・ブルー』程の派手さはないですが、微妙に展開するキーボードの存在感とひたすら反復するビートに骨太なグルーヴを感じます。一瞬タイトル曲のギターには偶然先日聴いたトータスと同期したりして。

『オン・ザ・コーナー』がどうしても理解できなくて、『ジャック・ジョンソン』にも難解さ以外の感情も持てなかった身としてはこの時期のマイルスに徹底的にはまる機会を逸してしまっているのですが、そろそろいってみようかな。『ビッチズ・ブルー』は大好きなのでもう少しお勉強が必要ですね。ウェザー・リポートも何度も迷って結局手にしていないので、これを機に・・と画策中です。