The Beatles In Mono『The Beatles』Disc 2

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一日休んで大分楽になりました。やっぱり休日は大事ですね。ということで2枚目に行く訳ですが、1曲目の『バースデイ』で感じた音の小ささは聴くに従って段々と和らいでいきます。ここでも違和感のなさは同じ。『へルター・スケルター』でリンゴの叫びがないのも知っていたのでその他は左程変化は感じませんでした。モノラルだから音が迫ってくるかというとこれはこのアルバムについてはステレオと同じ。双方迫力はあります。

ミックスによるパートの違いがホワイト・アルバムで一番顕著なのかと思っていたのですが、想像に反して左程変わらなかった、というのが第一印象です。むしろ中期の方が印象の差は大きい。『サボイ・トラッフル』と『クライ・ベイビー・クライ』が左右の音の振りなくまともに聴こえるのは密かな収穫です。どっちも好きな曲ですね。ここも捏造されたサイケデリック、とまではいかないですが、効果で多少演出されていた感覚がなくなって普通にいい曲になりました。

繰り返しになりますがモノラルで一番の変化はやはりこの「自然さ」にあるような気がします。ここで音の押しが強まるのではなくて、通常の状態に戻る。そこでビートルズ自身が想定していた世界観がまともに味わえて、ステレオではそれが極端な形で増幅、歪曲されてしまっている。そこに面白さもあるし、楽器の単独パートが必要以上に目立つことで味わえる感触もいくつかは加わるんですが、それは本人達の意図せざる目立ち方である、といったところでしょうか。で、何度も言いますがステレオの音に慣れた耳にとっては、シンプルになることで多少の物足りなさを感じる瞬間もあると。そんなところかなあ、全体的な感触は。

さて、後は『モノ・マスターズ』を残すのみとなりました。シングル曲がどんな風に聴こえてくるか。楽しみです。