エルヴィス・コステロ『This Years Model』

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コステロの初期作品はこれまで何となくやり過ごしてきましたが、そろそろ行くかな、ということで2ndと3rdを入手しました。こちらは78年リリースの2nd。この作品からアトラクションズと共に録音し始めていますが、想像通りの疾走感。コステロは『Blood And Chocolate』のザラッとした感覚が好きだったんですが、何となく全タイトルを追いかけるまでには至らない振幅の激しさを持っていてついつい手がでなかった。ということでその周辺のアルバムしか持っていなかったのが現状です。

それにしてもこのアルバムは曲が短い。2分に満たない曲もあります。プロデュースはニック・ロウなので音の質感は鉄板。既に現在のコステロのままの楽曲が展開されていて、初期からその佇まいは変わってないんだなと再認識しました。そういう意味では驚きはないですね。もっと鋭く斬り込んで来るのかと思っていましたが意外とマイルド。この辺のバランスの良さはニック・ロウの手腕なのかな。初期のライブも出ているはずだからいつかチェックしなくてはいけません。

11日間で録音されたそうですから、当時の勢いのままパッケージされた音群です。クオリティが一貫している代わりに突出したものもない。コステロをやり過ごしてしまうのはその辺に原因があるように思います。とはいえこれだけキャリアが長いので総体として捉えて聴いていくようにしようかなと考えています。