ムーヴ『Live at The Fillmore 1969』

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こちらもずっと引っかかっていたムーヴの2枚組ライブ盤。何とまとめ買いで未開封品を半額くらいで手に入れました。

カール・ウェインが所蔵していたテープをリマスターしたもののようで音質は決してよくはありませんが、勢いが伝わってくる音となっています。初のアメリカ遠征で気合いが入っている上、聴衆に受け入れやすいようにとオープニングはナッズの『Open My Eyes』。その他カバー曲もゴフィン&キングの作品なんかも含めて多彩。演奏は長尺が多いですが総じてヘヴィです。

ムーヴの聴き込みは実はロイ・ウッドのソロと比較するとまだまだ甘いので、初期の重めの演奏は体に入ってこない部分もあります。ムーヴ自体はかなりポップな楽曲も多いんですが、この時のライブでは意識的に長尺のヘヴィなナンバーを選んで実力試しを行いたかったようですね。熱気は40年の時を越えて伝わってきます。

どこかの雑誌で書かれていた通り、ライナーにロイ・ウッドのコメントだけないのが不自然ではあります。晩年のキャプテン・ビーフハートみたいにもう表舞台には出てこないんですかねえ、ロイ・ウッドは。とても残念なことです。それにしてもこれだけ再発やベスト盤がひっきりなしにリリースされるアーティストも珍しいんじゃないでしょうか。何かと多いですね、ムーヴ関連は。それだけ需要があるということだし、実際活動中はムーヴもウィザードも人気があったんですよね、やっぱり。

キャプテン・ビーフハート同様、ムーヴもビートクラブ出演時の演奏集がDVDで出ているので、こちらもいずれチェックしなくては。それにしても1枚目と2枚目の収録時間のギャップは何事なんでしょう。2枚目はボーナストラックも入っているからだとは思いますが、75分というのは今時きつい。。