キンクス『Misfits』

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アリスタ期のキンクスはUS向きの音というイメージが強くてずっと手を出さずにいましたが、遂に手にとった78年作。アリスタ移籍後の2作目です。意外と悪くないなあ。

しばらく前に放送されていたキンクスのドキュメンタリーで、この前の作品『Sleepwalker』のタイトル曲が結構よく聴こえたので想像はしていましたが、結構端正でいい曲も多い印象です。このアルバムは特にバンド内でのゴタゴタが顕在化しつつあった時期のもので、本作発表後二人くらいメンバーの脱退がある。それもあって少しこじんまりとした印象の曲が多いのが特徴です。この後が『Low Budget』で本格的な全米ブレイクを迎えますので、その嵐の前の静けさといった趣でしょうか。確かにレイ・デイヴィスのソロ作のようではあります。

見過ごされがちなアリスタ期ではありますが、弟のデイヴが「アリスタでレイの作曲能力は上がったと思う」といったような発言をしていたので、何だかんだいって見逃せないですね。遂に後期キンクスもいってしまうか・・。