パイロット『Pilot』

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75年リリースの1st。パイロットは2ndの『セカンド・フライト』だけ持ってますが、余りの甘いサウンドにそれ以上追求しないでここまで来ました。でもこの1stには必殺の『Magic』が入っているのでいつかは、と思ってはや20年以上経ってしまいました。例によって中古の3枚まとめ買いで手にした次第です。想像通りの音でキラキラと煌めいていて美しいですね。

バッドフィンガー直系のビートルズサウンド。迷いがないポップさでその筋のハートを直撃するいい時代の音が響きます。プロデュースはアラン・パーソンズ。何となくジェフ・リンみたいな仕事ですね。この手のものが溢れていた70年代と言う時代は多様性とフェイクに彩られた何と気楽な時代であったことか。これがまたいいんですよね。パイロットは短命に終わったグループですが、確かあと2~3枚アルバムがあったように記憶しているので、これでやっと次に踏み出せます。

意外と収録時間が長いですね。とはいえ40分強ですが、この手の作品は3分間ポップスで30分台と相場が決まっている。結構一曲毎がそこそこ長めなのでこうなるんですが、まあそれは何て言うこともない話かもしれません。しかしほんとにバッドフィンガーみたいだなあ。後半はちょっと10ccっぽくもなります。ドラマーが後期10ccに加入するんですよね、確か。少し凝った感じです。美しいけど軽い。