71年リリースの2ndですがいきなりライブ盤という作品です。何でもダニー・ハサウェイの『Live』と同じ会場だそうで、臨場感が同じで生々しい。観客の声も近い感じがして実際にライヴを観ているかのようです。いやあ、年末っぽくていいですねえ。
しばらく前にWOWOWでピーター・バラカンがカーティスのライブを紹介していて、その中でお勧めアルバムを最後にコメントしていたんですが、これが何枚も何枚も紹介するんですね。その中の1枚で唯一持っていなかったのがこれでした。先日聴いたロジャー・ニコルズでもカバーされていたカーペンターズの『We're Only Just Begun』がここでも歌われています。その後に『People Get Ready』が続くという素晴らしい流れ。聴き惚れてしまいますねえ。
元々は2枚組なので収録時間も69分と長めですが、シンプルでタイトな演奏がゆっくりと続くので聴いていて疲れません。カーティスのウィスパー・ボイスも聴き疲れしない原因ですね。ホーンがいないので『Move On Up』とかはやらないのかな。
ラストサイドの演奏もカッコいいですが、カーティスの場合超メロウな曲を除いては楽曲として耳に残っていくというより雰囲気で押し切るタイプなんじゃないかと思います。うっかりすると通り過ぎていってしまって曲が頭に残っていない。単に聴き込みが甘いのかもしれませんが、ライブで聴こえてくる演奏に身を委ねているとついそんなことを考えます。