74年リリースのこの作品だけは持っていませんでしたが、何故かユニオンで特設コーナーがあって新品輸入品で安く置いてあったので手にとった次第。本人無許可で制作途中でリリースされ、メンバーもマジック・バンドに去られて・・という悲惨なアルバムですが、元々の個性が強烈なので聴き心地は決して悪くありません。印象には残らないかもしれませんが、やっぱり牛心印。聴きやすく処理された狂気も乙なもんです。
今年目出たく発掘された『Bat Chain Puller』の前に出ている超過渡期のアルバムですが、毒が封印されている分滲み出てくる抑えられない魅力がほんの少し垣間見える瞬間を楽しむというかなり捻くれた楽しみ方をしなければならない作品だと思います。聴きやすいんだけど応用編、というかなり不思議な立ち位置のアルバムですね。1曲目とか悪くないよなあ。
不遇なアーティストではありますが、きっちり再発してパッケージ化しておいて欲しいと何度も何度も書きますが切に思います。
