山下達郎『OPUS』disc 3

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年末に父が急死しました。怒濤のような二日間でしたが、何とか今後の支度を整えて本日は休息の日。色々と考える暇もなく動いてきましたが、これから喪失感が現れてくるんだと思います。あまりに突然のことだったのでなかなか実感が湧きませんが、ビートルズのステレオ盤リマスターを聴いている時もリストラで上司が退職したりしてショックの大きい時期だったので、こうして音楽を聴き続けることで段々と自分を取り戻していけるんだと思い、山下達郎の続きを聴くことにしました。

3枚目の楽曲は比較的最近のもので、レコーディングの技術と格闘しながらリリースのインターバルも空き、という中で絞り出されてきた達観の楽曲群というイメージがありますが、この年齢を重ねたことによる深みのある音楽は今の自分に合うのでは、と思っています。発表後に意味が変わってしまった『希望という名の光』も入っていますし。

経験を乗り越えてきた人達の奥行きというものは何者にも代え難くて学ぶ面が多いですが、これから過ごす大殺界の3年間はとにかく感情を高ぶらせずに、穏やかに出来事を受け入れていこうと考えています。誰かが悪いのではない。この社会は多くの人の意識で成り立っていて、それが現れては消えていきます。出来事は自分にとってのものですが、皆変わらずそれぞれの試練に耐えながら暮らしている。それを単純な二元論に収束してはいけないんですね。思うのは自分なのでそれはそれで存在していいんですが、それが全てではないし正しいことは自分で決めていけばいい。そしてそれを周囲の様々な出来事や人が教えてくれる。

気張らずに元気にいきたいと思います。年齢を重ねるということはそれだけで価値があることですね。学ぶことが多い。またひとつ理解できることが増えたように思います。そう思うしかないですね。それでいいんだと思います。音楽は快適に耳を通り過ぎていきますが、この心地良さが何らかの形でずっと続いていく。音楽はなくならないし、そもそも発生そのものが生活に根ざしていた。そう考えるとこれからも音楽と共に過ごしていけるんじゃないかな。人生の先輩達がそれを教えてくれるんですね。まだふわっとしていますが、直感的にはこの辺りを感じた二日間でした。しばらくまた忙しいですが、しっかりとやっていかんとね。