10cc『Tenology』disc 1

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10ccのデビュー40周年記念ボックスが出ました。当初は国内盤を狙っていましたが、同じ金額を出せばキンクスのボックスも買えることに気付いて輸入盤に切り替えました。そのため、これからしばらくボックス聴きが続くことになります。

ディスク毎に何かテーマがあるようにも見受けられますが、とりあえず1枚目はシングル集。時代を追って楽曲が並んでいます。1stは余り聴き込んでいないので余り初期の曲には思い入れがないですが、大好きな2ndから以降続く鬼気迫る楽曲群はいつ聴いても才気がほとばしっていて上品。このバンドの特異性が伝わってきます。10ccといえば『I'm Not in Love』が定番な訳ですが、シングルでは何といっても『愛ゆえに』ではないかと。

10ccとリトル・フィートは凝ったことをやっていながら表面上はそれを感じさせない楽曲を作っていた希有なアーティストだと思います。聴けば聴く程変わった構成の曲が多くて、よくメジャーになれたなあと感じ入ってしまいますが、その多くの要因はケヴィン・ゴドリーとロル・クリームにあった。その辺りが分裂後にはっきりする訳ですが、そのあたりは後期の楽曲が多く収録されたdisc 2で触れたいと思います。