映画音楽の2回目。今回は「同期」と「予兆」の話が印象的でした。
初期の映画音楽ではカートゥーンのように過剰に映像に音楽を同期させている。傘が開く度に弦楽器が入ったりして。ゴドリー&クリーム監督のPVやコーネリアスのPVで音楽のリズムに同期させた映像をカッコいいと思っていたんですが、それはあくまで音楽が主役の話。映像が主役の場合はあまりやり過ぎるとチープなものになってしまうんですね。
もうひとつは予兆の話で、シーン転換を音楽が先行して表現してしまっている。この時間軸のずらし方がよく使われる手法のようなんですが、意識して観たことがなかったのでこれは発見でした。なるほどそうやって工夫してるんだなあ。驚くべき装飾品です。
今回の映画音楽というテーマは音楽が主役ではない特殊なカテゴリーだけに意外な話が沢山聞けますね。映像と音楽の関係を逆から眺めるようで、非常に興味深い視点を得ることができそうです。