スコラ 坂本龍一 音楽の学校 オーケストラ編第3回

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オーケストラ編第3回。これでシーズン3も最後です。今回も色々と勉強させてもらいました。ライフワークのように続けていって欲しいと思います。大変でしょうが頑張って頂きたいですね。

オーケストラ編はワークショップが圧倒的に面白かった印象がありますが、今回も大友良英をゲストに迎えて、オーケストラFukushimaの手法を展開していたのが面白かった。ジェスチャーでルールを定めて、短い音や長い音、フレーズの反復やその模倣などといった形で音を即興で奏でていくものでした。これで譜面が読めなくとも、言葉が通じなくても、楽器ができなくても、ありとあらゆる人が音楽に参加できる。まずその志が素晴らしいと思います。

出て来る音や指揮者のアクションを見ていると、これはフランク・ザッパの音楽に通じるものがあります。実際にザッパはオーケストラでも音楽を作っていましたし、ジャンプしてリズムや曲そのものを変えたりしていました。それはバンド形式でも行っていたことです。音が弦楽器や管楽器のオーケストラになると今回の音楽に近い様相になる。実際こうしたスピリットでやっていたんだろうなあ、と思わせるものでした。それを一般化してどんな人にも演奏できるようにしているのが恐らく大友良英のやり方なんじゃないかと思います。

これは指揮している方も楽しいでしょうが、演奏する方も楽しいでしょう。演奏というより運動に近い。瞬発力が求められるでしょうし、何より体を動かす楽しさに音が加わるような興奮が発生するのではないでしょうか。オーケストラを楽器、あるいは人の集団と捉えて様々な実験を目で見せてくれる今回の試みは大変興味深いものでした。

シーズン4も是非企画して頂きたいですね。