レディオヘッド『The King of LImbs』

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2011年に発表されたこのアルバムもついでに借りてきました。前作の『In Rainbows』は結構好きだったので、果たしてその後はどうかなと思いましたが予想以上にアブストラクトな音。こんな音楽が人気があるなんて凄い時代ですね。物凄く地味で暗い。でもカッコいいと思います。

前作は生楽器の比重が増したところが好きだったんですが、比較的この作品は打ち込みの音が多い印象。とはいえトム・ヨークのボーカルは艶があって意外とメロディアスでもあります。ナイジェル・ゴドリッチとのタッグで作品を作っているところは前作同様ですが、音全体の醸し出す世界は幻想的で、相変わらずどこか遠くに連れて行ってくれるような現実逃避感が堪りません。リズムに躍動感があるところも見逃せない。

とはいえ暗いなあ。この暗さがレディオヘッドの真骨頂でもあるんですが、この世界にどっぷりはまってる人は一体普段どうしているんだろう。以前会社にいた女性は普段とても明るい人でしたが、家では膝を抱えてレディオヘッドゆらゆら帝国を聴いている根暗な人でした。そのギャップが凄い。皆そんな人達なんでしょうかね。不思議なグループです。でも綺麗。