フィッシュ『Niagara Falls』disc 1

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フィッシュといえば伝説のフジロック出演が思い出されます。99年のことのようなのでもう随分前ですが、WOWOWで映像を見て衝撃を受けました。トレイ・アナスタシオの延々と続くソロと盛り上がりでの会場がライトアップされた瞬間の恍惚といったら、会場にいなくても観ている側を震わすものがあった。90年代後期から盛り上がって来たジャムバンドの攻勢はその後話題になることは少なくなりましたが、一種の定番として定着した感があって、一度活動を休止してその後再始動したこのフィッシュについても例外ではない。このあたりの普遍性は時代を超えるんですね。

そんな中唐突に95年のライブパフォーマンスが3枚組で新作としてリリースされました。どうもフィッシュは定期的にこうしたリリースを行っているようで、これはついていくのは大変そう。気長にフォローしていくことにします。

フィッシュといえば先達はグレイトフル・デッドということになりますが、どちらかというとザッパを聴いていたから耳に引っかかったというのが正直なところです。テイストはカントリーですが、とにかくソロが長くておまけにギターだけではなくピアノも入るところがバリエーションがあっていい。グレイトフル・デッド同様会場での録音をフリーにしている点等が類似点として挙げられていますが、ファンの自主交流を促すという点で画期的なコンセプトだと思います。SNSの盛り上がりを受けてグレイトフル・デッドマーケティングを結びつける本も出ましたね。余り面白くはありませんでしたが。。

とにかく淡々と続くきらいがあるので音源だけというより映像付きの方が鑑賞には堪える種類の音楽ですが、ただ聴いているだけでも心地いい。ディスク1で既に70分ですのでちょっと聴くのには体力が要りそうですが、頑張ってボチボチ聴いていくことにします。

全曲MP3でのダウンロードと映像ファイルのダウンロードの権利がおまけに付いてくるという親切さ。飽きさせないですなあ。