ナイン・ホーシズ『Money For All』

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毎週聴いている高橋幸宏のEveryday Musicでこのミニアルバムの曲『Get The Hell Out』がかかって非常にカッコよかった。ということでずっと中古屋で探していましたが、この度たった400円で売られているのを発見しました。即買いですね。

07年の初めにリリースされたようですが、最近のデヴィッド・シルヴィアンは現代音楽寄りでほとんど一般向けの曲を作っていないのでこのユニットの音は新鮮です。勿論暗いんですが、音のエッジが立っていて非常によろしい。1stの『Snow Borne Sorrow』は少し地味な印象が強かったんですが、こちらは左程でもありません。

それにしても高橋幸宏も言っていましたが、どうしてこの兄弟はこんなに揃いも揃って暗いんでしょうか。英国というより北欧のような寒さを感じる音楽ですね。年齢的にYMOのメンバーと近いところまで来ていると思いますが、ここが原点なのかしら。ここ最近ずっと寒々しい音楽を続けている印象があります。

高橋幸宏ピーター・バラカンの番組で共にデヴィッド・シルヴィアンの『Red Guitar』が最近かかりましたが、あの頃は暗さの中にもどこか暖かみがあった。でも今は寒々しいですね。これが英国人の歳のとり方なんだろうか。

とはいえ冒頭の2曲は久しぶりにJAPANらしい雰囲気、というより往年のポップ・ミュージックの振る舞いが微かに存在していて安心させられます。デヴィッド・シルヴィアンには是非もう一度ポップ・フィールドに戻って来てもらいたいなあ。期待薄ではありますが。活動は頻繁ではないにせよ、このナイン・ホーシズに賭けるしかないのかな。