マイルス・デイヴィス『Get Up With It』disc 2

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ここ最近は寒いのでCDを聴くにも慣らし運転が必要です。折角なので聴き込めていない『オン・ザ・コーナー』等を聴いていましたが、以前受けた印象からは少し違ってきていて、やっぱりカッコいいなあ、と思いながらこの2枚目に臨みました。確か『ジャック・ジョンソン』はレンタルで借りてMDに落としていたような記憶がありますが、探し出せていないのと、当時の印象がやはり難解でリピートが自分の中でかからなかったため、一時期エレクトリック・マイルスを避けていた時期もありました。

この時期のマイルスはロック、ファンク、ジャズが渾然一体となった希有な音楽を繰り出す不思議なアーティストになっていましたが、この2枚目でも充分その醍醐味は味わえます。バーナード・バーディーやコーネル・デュプリーまで参加しているんですから一体何事なのか、という感じですが、聴こえて来る音は混沌というより結構スッキリ聴こえるように思いました。

『ムトゥーメ』『ビリー・プレストン』といった人の名前をタイトルに冠していることに果たして意味があるのかどうか分かりませんが、黒人の一般大衆に向けた音楽を創りたかった、という意向があったとのことなので、タイトルだけで判断できないとはいえ、当時のグルーヴに貢献したい気持ちはあったんだろうと推測します。結果的にボーダーレスなインパクトのある他に類を見ない音楽として世に差し出された訳なので、聴く側としても追体験のしがいがある。のめり込む程の熱量は持たないとは言え、事前に感じていた恐怖感は払拭されました。これは一度風景と一緒に味わってみたいですね。